概要
世界を救う神は、誰に救われるのか。
人間が夢を見ない世界で、全能神ゼノスはある夜、夢の中にだけ存在する庭へ迷い込む。
星庭と呼ばれるその場所にいたのは、名も過去も失い、世界の楔として千年を過ごす少女イルだった。
ゼノスは世界を守るために造られた神。
イルはかつて世界のために裁かれ、歴史から消された神。
互いの過去を知らぬまま、二人は夢の中で言葉を交わしていく。
役目しか持たなかった神は望みを知り、選ぶことを忘れた少女は、失われた自分へ近づいていく。
やがて、忘れられた神の目覚めとともに、現実と夢の境界も揺らぎ始める。
これは、世界を救う神と、救われることを願った神の物語。
※「幽祇」は「ゆうぎ」、「暁」は「ぎょう」と読みます。
星庭と呼ばれるその場所にいたのは、名も過去も失い、世界の楔として千年を過ごす少女イルだった。
ゼノスは世界を守るために造られた神。
イルはかつて世界のために裁かれ、歴史から消された神。
互いの過去を知らぬまま、二人は夢の中で言葉を交わしていく。
役目しか持たなかった神は望みを知り、選ぶことを忘れた少女は、失われた自分へ近づいていく。
やがて、忘れられた神の目覚めとともに、現実と夢の境界も揺らぎ始める。
これは、世界を救う神と、救われることを願った神の物語。
※「幽祇」は「ゆうぎ」、「暁」は「ぎょう」と読みます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!神と人との境界が、夢の中でとけていく。神話ファンタジーという大きな挑戦
序章から第七話まで拝読しました。
まず、五感に訴える描写の力に唸りました。「白檀のやわらかな甘さ」「青く鋭い香り」といった香りの質感を色彩の言葉で描く手法、水瓶に映る星々、蒼く透き通る花弁。神話的な文体を一貫して崩さずに書き切る筆力は、生半可なものではないと思います。「量っても減らない水」「破っても消えない頁」という、性質の異なる二つの異常を重ねて提示する序章の構成も、謎の説得力を丁寧に積み上げる手つきで、読者を静かに引き込みます。
物語の核にあるのは、「一を選ばない」ことを存在の定義とする全能神ゼノスが、イルという少女との出会いを通して、少しずつ「一つを選び始める」様子だと思います。花…続きを読む