概要
月を知らずに死ぬところだった。
妻の喪失を思い出し、気づけば涙が流れている。
そんな空っぽな生活を送っていた主人公・三{さん}の部屋に、ある夜、見知らぬ女が現れた。
「あなたの世界には、一つだけ欠けているものがある」
荒唐無稽で魅力的な話が、三の心を揺らし出す。
これは、欠けてしまったものを求め続ける物語。
そんな空っぽな生活を送っていた主人公・三{さん}の部屋に、ある夜、見知らぬ女が現れた。
「あなたの世界には、一つだけ欠けているものがある」
荒唐無稽で魅力的な話が、三の心を揺らし出す。
これは、欠けてしまったものを求め続ける物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!『目のない世界』で彼が学ぶのは、見ることだった。
「月」が存在しない世界。
その一文だけでも十分に惹かれるのですが、この物語の面白さは、不思議な世界を巡ることだけではありません。
妻を失い、どこか空っぽになってしまった主人公・三。
謎めいた旅人ヴァルとともに、彼は「何かが欠けた世界」を渡っていきます。
最初に辿り着くのは――【目のない世界】。
そこでは、私たちにとって当たり前の「目」を持つことさえ異質です。
常識も、価値観も、正しささえも、世界が変わればひっくり返ってしまう。
けれど読み進めるうち、私はもう一つの面白さに気づきました。
目を持っている三自身が、この世界で少しずつ「見ること」を覚えていくのです。
見えることと、見…続きを読む - ★★★ Excellent!!!独特の世界観と、独特の文章。詩的で美しい哲学ミステリー(?)
独特の世界観と文章。
世界観は、少し哲学的であり詩的。
説明が最低限で、読者に『あなたが考えろ』と突き放す。
ゆえに、世界はとてもシンプルで美しささえ感じる。
文章は商業レベルに達している。
ただし、体言止めや倒置法などを駆使し、一種独特のリズム感を持つ。
こちらも世界観を詩的な印象をもたせるのに一躍買っている。
私は好きだが、刺さらない人にはまったく刺さらないかも。
また、この世界観のまま、長編にするのはしんどいかも。
いいところ8万文字から10万文字くらいで、お腹いっぱいになりそう。
長編にすると、(読んでいる側が)しんどいかも。
好き嫌いはあると思う。刺さらない人にはまっ…続きを読む