概要
白き霧の彼方。外の世界を知らない巫女と、堅物僧侶の旅路がはじまる。
小さな郷の巫女・澪と、神隠しの霧の中現れた修験僧・玄。無垢な祈りと不器用な優しさが出会う時、少女の文字から「言霊」が生まれる。
立ち向かうは、物の怪、國の思想、大自然。二人を待ち受ける数奇な運命とは―――。
立ち向かうは、物の怪、國の思想、大自然。二人を待ち受ける数奇な運命とは―――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!美しい文体でつづられる成長物語
霊峰、白瑞山の小さな郷で、神社の巫女として暮らす十五歳の澪(みお)。
神や命を敬う養父の教えを受け、穏やかな日々を送っていた彼女は、山で異様な霧に包まれ、子供たちと共に「神隠し」に巻き込まれ、過去を捨てた流浪の修験者「玄」と出会う。
そのようにして立ち上がる物語は、序盤から独特の空気が漂い、美しい筆致に惹かれました。
丁寧に振り仮名が振られてあるところからも、作者様の配慮の深さを感じたものです。
澪と玄の価値観の違いも興味深く、罪や過去と向き合う「玄」の姿は印象に残ります。
人物造形が細やかで、矛盾を抱える玄が自身と向き合いながらも、澪との出会いによって変化していく。
そして魅力…続きを読む - ★★★ Excellent!!!類まれな重厚で切ない和風純愛ファンタジー
本作は、第一話から提示される「圧巻のボリューム」と「世界の密度」に驚く一作です。
あえて言うなら、昨今WEB小説の枠にとらわれていない、寧ろ古き良き、読み応えのある「小説」としての体裁を整えた力作と感じました。
作者様は、きっと数多くの書籍、物語に触れ、「その良さ」を身体にしみこませた方で、本作はそれが結晶化したような構造となっています。
とにかく、文章の構成(地の文とセリフのバランス)が、絶妙です。
安心感と満足感のある、非常に良い意味での、昔ながらの物語の書き出しで、「これが無料で読めるのか!?」と「目」が喜ぶほどです。
「国」を「國」と表現されているように、神仏や思想が息づく、…続きを読む