概要
塔の頂にいる蒼白い姫君に、呼びかける騎士の声は哀しげに届く。
今夜もまた、あの愛しい騎士は塔の外から呼びかける。
どうかそこへ招いてくれと。
けれども私にそれは叶わず、ただこの塔のいただきで嘆いている――。
以前参加した自主企画『騎士とお姫様』のボツ案を形にした、ヨーロッパ風背景の悲恋ホラー短編です。
どうかそこへ招いてくれと。
けれども私にそれは叶わず、ただこの塔のいただきで嘆いている――。
以前参加した自主企画『騎士とお姫様』のボツ案を形にした、ヨーロッパ風背景の悲恋ホラー短編です。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!蒼白き夜風に翻弄される屍者の───恋。
蒼白い宵、森の中を吹き抜ける夜風と共に
亡者の嘆きが響き渡る。
塔の上の姫の許に届けとばかりに、哀愁と
冷たい情熱を以って切なる願いを口にする。
死霊は、招かれなければ室へは入れない。
異教徒との戦いに敗れ、泥土と自らの血に
塗れた騎士。幼い頃からの約束を胸に
朽ち果てた姿で塔の下に佇む。
夜毎に、冷たい墓から這い出しては塔の
上の彼女を呼ぶ。
戦地から還って来た騎士は、何の因果か
魔性 となって戻ってきたのだが。
塔の上の姫君は決して彼を招き入れる事が
出来ない。それは死者を恐れたからでは
なくて ────。
一途な想いの皮肉な結末。
蒼白い月が照らす塔の頂。…続きを読む