概要
――君の存在が、私の救いだ。
私、白石美琴は、術式が使えなかった。
莫大な呪力を持つが、現代では重要な術式が使えない。
そのせいで、家族や姉から「外れ者」と呼ばれ、疎まれ、居場所を失っていた。
ついには政略結婚の道具にされそうになっていた。
けれどある日、瘴霊に襲われたとき。
術式もなく呪力だけで振るった拳が、黒い瘴気を吹き飛ばし、狐の妖を救い出した。
その数日後、白龍一族の長――天耀様が私の前に現れた。
「結論から話すと、私と結婚してほしい」
「えっ」
唐突すぎる申し出に戸惑った。
けれど、お婆も一緒に行けると知り、そしてなにより、家から離れられる。
私はその言葉を受け入れ、天耀様と「契約結婚」を結んだ。
暖かい布団、美味しい食事、ふわふわの妖の狐ちゃん……幸せな日々だ。
ただ……契約
莫大な呪力を持つが、現代では重要な術式が使えない。
そのせいで、家族や姉から「外れ者」と呼ばれ、疎まれ、居場所を失っていた。
ついには政略結婚の道具にされそうになっていた。
けれどある日、瘴霊に襲われたとき。
術式もなく呪力だけで振るった拳が、黒い瘴気を吹き飛ばし、狐の妖を救い出した。
その数日後、白龍一族の長――天耀様が私の前に現れた。
「結論から話すと、私と結婚してほしい」
「えっ」
唐突すぎる申し出に戸惑った。
けれど、お婆も一緒に行けると知り、そしてなにより、家から離れられる。
私はその言葉を受け入れ、天耀様と「契約結婚」を結んだ。
暖かい布団、美味しい食事、ふわふわの妖の狐ちゃん……幸せな日々だ。
ただ……契約
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