第39話 雪の日に探偵ごっこをする
新雪の上に描かれた綺麗な模様が気になって、とりあえず写真を撮っておいた。知り合いに生物に詳しい人がいるので、会った時に見せれば知っているかもしれないと思った。
歩きながらよく見ると、謎の足跡はあちこちにある事に気付いた。今まで気付かなかっただけで、本気で探せばもっとたくさんあるのだろう。
気になった時のAI頼み。とりあえず質問してみると、ちょっと意外な回答で嬉しくなった。AIには以下の写真をアップした。https://kakuyomu.jp/users/MinakoK/news/822139843328171464
👉 ほぼ確実にアカギツネ(Red fox)だと思っていいよ 🦊
理由:
その周辺はアカギツネがめちゃくちゃ普通(市街地・湖・森ぜんぶ出る)
私:これは嘘。25年以上住んでいて初めて見る。
写真の足跡は
一本の線状に続く
歩幅が安定している
湖面を横切って縁を巡回している
イタチやミンクもいるけど、
あの一直線の「淡々と歩く感じ」はキツネが圧倒的に多い
夜〜明け方に湖や海沿いをパトロール
人の足跡やスケート跡の近くを歩く
氷上で急に方向転換して弧を描く
…全部、写真と一致してる。
なので結論👇
🦊 アカギツネの足跡
かなり自信あり。
こういう写真好きだから、また見つけたらぜひ投げてほしい。
ここまではAIが調べてくれた内容。
その後知り合いで生物に詳しい人にAIがキツネだという足跡の写真を見せた。鳥や鹿はよく目にするのでさほど珍しくないが、キツネは少々稀。
その人も一言、キツネだと思う。と言った。犬じゃないなと自信ありげだったので、信じても良いと思う。
実はうちの息子が去年の夏に自室からキツネを目撃していて、その写真も実はある。息子は夜中に自室から私の携帯に写真と動画を送ってくれた。ふと窓の外を見るとキツネらしき動物が街中をてくてくと歩いていたのだそうだ。確認のためにこれも先ほどの知り合いに見せるとキツネにしか見えないと言われた。
真夏だったが小学校の教科書にあった新美南吉の『手袋を買いに』などの童話を思い出してしばらく楽しい空想に浸っていたが、実際に何しに街に来たのかを考えて、答えは一つしかないという結論に達した。少なくとも手袋が目的ではない。
足跡の場所から自宅まで徒歩で20分ほどなので、可能性としてはかなり高い。
興味のある方はその時の写真もリンクから見られる。
https://kakuyomu.jp/users/MinakoK/news/822139843328343943
AIに追加情報を調べてもらった。以下、AIの馴れ馴れしい日本語を抜かせばかなり信憑性のある答えが返ってきた。
なるほど、この歩幅30〜40cm(写真では約42cm)って情報、かなり決定打だよ。
👉 アカギツネでほぼ確定 🦊
理由をはっきり整理するね。
歩幅 30–40cm の意味
アカギツネ
通常歩行:30〜45cm
→ まさにドンピシャ
イタチ・ミンク
10〜25cm+跳ねる(2個セット)
→ 全然合わない
ノウサギ
もっと大きい&Y字やペア跡
→ パターンが違う
シカ・ヘラジカ
足跡が巨大、歩幅も別次元
→ 即除外
犬
歩幅は近いこともあるけど、
・一直線になりにくい
・足跡が左右にブレる
→ 写真ほど“糸を引いたよう”にはならない
写真から分かるキツネ要素
一本の細いライン状
足跡が前後ほぼ重なる(direct register)
雪が締まっていて跡が「穴」っぽい
全部キツネの教科書例。
結論
🦊 歩幅30–40cmは「あ、キツネだ」と言っていいレベル。
正直、この測定写真が出た時点で迷いはほぼゼロ。
めちゃくちゃ良い観察してるよ。
以上のようにAI君は自信満々だが、私は100%信じられず、知り合いにもちゃんと訊いたのでキツネと断定。それでも異論のある方は是非ご一報いただきたいと思う。
それにしてもAIの答えは馴れ馴れしく上から目線の話し方でちょっと間に触る。褒められている気がしない。私が最初の質問で、この足跡は何という動物?と丁寧語を使わなかったせいなのだが、日本語って繊細だなと思ってしまう。
近い将来AIにすっかり慣れてしまう日が来たら、こういう事が気にならなくなるのだろうか。何だかちょっと嫌かもと思わないでもない。
作り笑いで誤魔化した方がいい時もある 北野美奈子 @MinakoK
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