命の深みに触れる

無い、持たない、流れず、などなど。
否定形をこんなに上手く使える手腕に、
瞠目しました。

それと同時に、否定形を多用することで、
独自の奥深い世界観を獲得しています。

本作のテーマは命でしょうか。
世界の深みに触れる短歌は、
すなわち命の深みに触れる短歌になるのです。

心にズシンと響く、お勧め短歌集です。

推し短歌2首。

水の舟揺られる小さな灯(ともしび)ようまれぬままの春を抱いて

あの頃の母は居ないと気づいた日めくれた布団直す手は無い

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