チョコレート
伏見京太郎
チョコレート
「はい、コレ...」
「えっ、俺?」
少し気恥ずかしそうに頬を赤く染めぶっきらぼうに手渡されたのは、不器用ながら型に流され固まったチョコレート。透明のビニールで覆われ、リボンで飾り付けられたそれは、間違いなく2月14日のイベントアイテムだ。
「...あ、あぁ!バレン、タイン...そっかそっかありがと!」
不意打ちのチョコレートに高鳴った胸の鼓動を知られぬように、しれっと感謝の言葉で受け取ったが、その動揺はきっと伝わったかもしれない。
---自室にて
ちょっと不揃いなチョコ。
指でつまみ、ひとくちを口に入れる。
「あ、ちょっと苦い?」
不器用でも嬉しいもんだ。
チョコレート <了>
チョコレート 伏見京太郎 @kyotaro_fushimi
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