「ヘン」な期間限定飲料を試したくなる気分の時。
二八 鯉市(にはち りいち)
「何故それとそれを混ぜた?」
皆さんも、スーパーなどでこんなものを見かけたことはないだろうか。
「ん? ……期間限定〇〇味か…………えッ、〇〇味!?」
ちょっと思わず商品棚の前で、お手本のような二度見をしてしまう、ネタ系の期間限定飲料のことである。
なお今回は「期間限定飲料」としたが、飲料に関わらず、アイス、コンビニ総菜、コンビニスイーツなど、
「えっ、なにそれ!?」
という期間限定商品はわりと多い気がする。
しかもその「なにそれ!?」というのが、「えっ! ナニソレ美味しそう!」の方面ではなく、そのー……なんだ、つまり……だからほら……。
「え、なんでそれとそれを混ぜた?」
「え、どうして炭酸にしようと思った?」
「なぜバニラと合わせた? なぜバニラと合わせた? なんで?」
という、「あ、ツッコミ待ちか? これ」みたいなモノのことである。
具体的に何社のどれそれの何味とかいうとカドが立ちそうなので、このエッセイでは以降「ヘンな味」と称したい。
さて、この「ヘンな期間限定商品」に対してのスタンスは、結構人それぞれだろうと思う。
察するに大きく分けて二つだろう。
1.積極的に挑戦しに行く人。
2.チャレンジするの、無理な人。
と、ざっくり二つに分けてみたのだが、私は早速第三の選択肢の人間である。
3.普段は絶対「いつもの味」を買っちゃうのだが、なんかたまにそういう「ヘンな冒険したくなる時」がやってくるタイプ。
はっきり二文字で言ってしまえば「気分」なのだろう。
***
さて、最近私はスーパーで、思わず二度見する商品を見かけた。
「うわ、えっどういう……えっ? え?」
そんな期間限定の飲み物であった。
そしてその時の私の中にはムクムクとこみあげてきたのだ。「恐いもの見たさ」が。
「……やっちまうか」
こうして私はセルフレジに向かった。
余談だがこういう期間限定モノを試すときの価格は結構重要な感じがする。いくら「なんか恐いもの見たさ」のバフがかかっていたとて、「え、ちょっと冒険するには高いな……?」という価格だと、流石に躊躇する。
逆に言うとむしろ値段の安さが、
「ま、この値段ならチャレンジしてみっかー(笑)」
というきっかけにもなったりする。人間の心理とは奥深い。
さて、そんな2025年7月、何か月かぶりに訪れた私の「え、なにこのヘンな味の飲料」の結果についてだが。
まず、こういういわばネタ系、「ヘンな味」の商品を買って飲んでみた結果のリアクションとしては。
「まっず!!!!」
あるいは、
「うっひょぉ(笑) これこれ、ヘンな味(笑) うへへ(笑)」
あるいは、
「え、意外と美味しい……え、意外と美味しい!? うっそ……あっ、やっぱり美味しい!? えっ!?」
などがある。
「まっず!!!!」は、「まぁSNSでネタにするか……」となる。
お金を払って買っているものなので別に積極的にまずくあってほしいわけではないのだが、友人と話すときのネタにはなる。
「うっひょぉ(笑)」は、「ちょっともうこの味なに面白すぎるんだけど友達にLINEしよ」となる。
その味の絶妙さ。そして、
「恐いもの見たさで買ってみたらホントやばかったんだけど(笑)」
という精神におつりがグワッと返ってくる感じ、わりと堪らない魅力がある。
そして、
「え、意外と美味しい……え、意外と美味しい!?」
は、新たな出会いである。正直リピートする時もある。人生の引き出しが増えたと言っても過言ではない。人生のトゥルーエンドへのフラグはここにあったのだ。
と、多種多様なリアクションがある中で。
では今回のネタ系期間限定飲料はどうだったか。
結果は。
「……なんか……まずくはないんだけど……おいしくもない……リピートも無い……見た目通りの味だった……なんか……インパクトも無い……」
こういうのが一番困んねん。
芸人泣かせの、リアクションの難しい味であった。
<終>
「ヘン」な期間限定飲料を試したくなる気分の時。 二八 鯉市(にはち りいち) @mentanpin-ippatutsumo
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