概要
【完結】既婚者の姉しか愛せない弟の過酷でクズな最低の末路
これは「俺」と俺の愛する「姉」の、クズな姉弟と最低な家族の話。
高校二年生の善田陽一は夏休み前に、同級生の赤城志乃に告白される。晴れて志乃と恋人同士になった陽一が家に帰ると姉の美乃梨が待っていた。家族の問題に翻弄されて拠り所のなかった陽一が唯一安らげるのは、婚約者のいる姉の腕の中だけだった――。
誠実に振る舞う一方で内心はどこまでも自己中心的な陽一と何事にも奔放な美乃梨。姉の存在を確認することで息継ぎをするように生きている真っ当な世間に溺れた陽一の圧迫された世界を中心に歪な家庭が軋み、全てが砂の中に沈んでいく。
この作品はブルーライト文芸に飽きた人をアンチブルー文芸の砂漠の世界へ誘う、きれいごとでは済まされない影を直視する青春小説です。作中に登場する行為を推奨するものではありません。
高校二年生の善田陽一は夏休み前に、同級生の赤城志乃に告白される。晴れて志乃と恋人同士になった陽一が家に帰ると姉の美乃梨が待っていた。家族の問題に翻弄されて拠り所のなかった陽一が唯一安らげるのは、婚約者のいる姉の腕の中だけだった――。
誠実に振る舞う一方で内心はどこまでも自己中心的な陽一と何事にも奔放な美乃梨。姉の存在を確認することで息継ぎをするように生きている真っ当な世間に溺れた陽一の圧迫された世界を中心に歪な家庭が軋み、全てが砂の中に沈んでいく。
この作品はブルーライト文芸に飽きた人をアンチブルー文芸の砂漠の世界へ誘う、きれいごとでは済まされない影を直視する青春小説です。作中に登場する行為を推奨するものではありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!クズとは何か。その深淵と真髄を問う容赦のない作品
近親相姦がベースになっていることもあり、激しく人を選ぶ作品かと思います。私も読み始めるのに大変躊躇しました。が、短編版を読んだ結果、最終結末まで書かれたこちらの作品を読むことに決めました。読んで良かったなと心底思っています。
世間から疎まれる事象にのみ救いを見出してしまった人間というのは、意外と多いと思います。この物語の主人公は実姉という存在ですが、例えば幼児に。親に。教師が生徒に。人間以外の動物に。犯罪行為に。希死念慮に。自分、もしくは他人を傷付ける行為に。
そういった「社会不適合に組み込まれた人間の心理」が非常にリアルに、生々しく描かれています。葛藤と自己弁護からの自己否定の流れがあ…続きを読む