あとがき
本作は、これから連載を予定している
「くのいちJK! ~お嬢様学園異能学級・青春忍法帖~」
の、プロトタイプとなる小説です。
現在おおよそ9万文字のストックがありますが、公開はもっと先の章まで進めてから考えたいと思っています。
第一章を最低限の要素で再構成したお話となっているため、御三家以外のネームドキャラクターなども省略し、シンプルにどんな雰囲気の話になるかが伝わるよう編集しました。
百合風味の女子高学園ものですが、明確な恋愛を書くというよりも、くのいちの集まるクラスの皆が、一致団結して夜の化け物に挑んでいく、シスターフッド的なお話です。
お話の中心としての主人公は「呉奈」ですが、それぞれ悩みを抱えた十二人の女子高生くのいちたちが、時に衝突しつつも絆を深めていく群像劇となっています。
もしご興味等持っていただけましたら、当アカウントをフォローの上、開始をお待ちいただければと思います。
* * *
せっかくなので、余談。
本作については、公開までに本当に紆余曲折あり、そもそもとしてこの作品の原型は私が2009年~2011年頃に個人開発していた和風アクションゲーム「くの壱ホッパー」を源流としています(「Amusement Makers」というサークルの遍歴に詳しい方なら、私のゲームを見たことがあるかもしれませんね)
作品の趣旨としては、超高速移動を可能とする忍具「空気下駄」を履いた「呉奈」というくのいちが、広大なステージを縦横無尽に駆け巡り、化け狸などの妖怪をクナイで懲らしめていく、という感じでした。
――ただ、操作系の実装が完了した時点でエタりました。特殊操作系やグラフィックの評判は良かったんですが、一番モチベを下げたのは「物語が面白くならねぇ…」という現実。
私、CarasOhmiはストーリーテラーというよりもゲームクリエイターという立場なので、諦めて「ゲームとして楽しめる」で妥協すればよかったのですが、本質的に作りたいものが「ストーリー」だったので、なかなかそうもいきませんでした。
その後は、Project Noise|(現・秋空シンセシス)というチームで、弾幕STG「雪晶石 -Malice Eater-」のシナリオを担当し、一定の評価を頂けました。それで自信がついて「自分のゲームにも面白いシナリオを!」と意気込んだのですが、これが中々うまくいかない……。自分の作った世界観やキャラに甘くなってしまったんでしょう。
そこからさらに十余年。
江戸時代風の世界観から現代に舞台を変え、忍び装束を学生服にして、御三家が登場、「血因遁法」という超能力でバトルをする「くのいちJK」のアイディアは固まりつつありましたが、どうにも面白いシナリオが浮かばない。
その原因を解析していく中で感じた問題点はこれでした。
・くの壱ホッパーの敵は「マスコットっぽい化け狸」
・くのいちJK(初期)の敵は「不良くのいち学生|(半グレ)」
そうか「気持ちよく殺せない」んだ、と。
そこから「
……その結果「アクションゲームにはできんな、これ」となりました。
群像劇って、「マ●オ」や「ロ●クマン」形式の、主人公が無双するステージクリア型の2Dアクションとは相性悪いんです。
「物語としての面白さ」と「ゲームとしての面白さ」って両立が難しいんだなぁと痛感します(「雪晶石」でも、配信で「エンディング長げぇよ!」という苦言が…)
そんなわけで「ゲームにするのが難しいなら、もう開き直って小説にしちゃうか!」と書き溜めを始めた流れになっています。
トレンドからは少し離れていますが、割と自分でも楽しく描けているので、いい感じにオリジナル創作の代表作に出来たらなぁと考えています。
ゲーム屋として「
今は、御家の使命に振り回される呉奈たち「くのいちJK」の、華やかでありながらも灰色の青春に、思いを馳せて頂けますと幸いです。
【短編版】くのいちJK! ~名門忍者の高校デビュー失敗話~ CarasOhmi(からすおおみ) @carasohmi
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