第5話


 イズレン・ウィルナートはそれから半年後、

 宮廷魔術師に選定され友情の誓いを果たすことになる。

 曰くある炎の紋章のウィルナート一族で、

 公の記録に残る最初で最後の、一族が輩出した宮廷魔術師になった。


 選定のその日イズレンと抱き合って、

 彼の選定を互いに喜び合ったメリクはその同じ年の冬。 


 ……サンゴール王国から姿を消すことになる。



 そのことを、この時の友情は知ることはなかった。



【終】

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その翡翠き彷徨い【第33話 氷の瞳と炎の血脈】 七海ポルカ @reeeeeen13

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