概要
だが、ある日アンナはある過ちを犯してしまう。それにより狂い始める運命の歯車。そんな折、アンナは、空想の恋人と瓜二つな、銀髪の美少女カーヤと出会う。カーヤはアンナに対し無抵抗で、アンナのされるがままであった。
それと同時期に、キノコの描画に取り憑かれる青年ルーカスも、カーヤと出会う。ひょんなことからカーヤに本の読み方を教えることになったルーカスは、己の薄暗い出自や虚しい過去から、次第にカーヤに親愛めいたものを抱いてゆく。
様々な語り手が、不思議な少女カーヤと各々の
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!サスペンス要素のある群青劇。
血に異様な程惹かれる少女アンナ。
キノコの描画に取り憑かれる青年ルーカス。
様々な語り手による、カーヤという不思議な少女との交流と日常。関わる人間たちはそれぞれになにかを抱えており、現実と幻想の狭間で揺れ動く。この物語は、そんな何かが欠けた人間達の血塗られた群像劇であり、各主人公たちの心理描写がエグい作品。
特にアンナのお話はなかなか心にくるものがあり、ルーカスはルーカスで……という、それぞれの雰囲気を噛み締められる構成。
40万文字以上と長編ですが、気付けば最新話になっておりました。作者様の読者を飽きさせない洗練された表現力がうらやましいです。
興味のある方はぜひ!! - ★★★ Excellent!!!それでも生きていかなければならないのか
作者さんも言われている通り、読む人を選ぶ作品だと思います。
ですが文学的な筆致と心理描写(ヘルマン・ヘッセが好きと知って納得)でぐいぐいと物語に引き込まれます。
常にここは自分のいる場所ではないという違和感、孤立感、孤独感、絶望。
最悪な出来事の後、マイノリティである主人公はそれでも生きていくという選択を選びます。
自分自身でも独白しているように、心に空いた穴を埋める何かを見つけるために。
作者さんのコメントを読むと作風とのギャップに安心(?)するのですが、願わくばこの作品に出てくる登場人物たちにそれぞれの願う安寧が訪れることを切望します。
それにしてもキノコはいいですよねー - ★★★ Excellent!!!じわじわと心を掴まれるサスペンス
2歌までの感想です!
しっとりと静かに、けれど確実に心に何かを突き立ててくる…そんな余韻を残す作品でした。
ストーリー展開はゆっくりですが、その分、心理描写と伏線が非常に丁寧に編み込まれていて、登場人物の言動にも一切の違和感なく没入することができました。
序盤はその描写力の高さに舌を巻き、読み進めるうちに物語の中に散りばめられた「謎」の数々に、どんどん引き込まれていきます。
主要人物それぞれが、表には見えない「影」を抱えていて、その裏側がこれから少しずつ明かされ、パズルのピースがはまっていくような、そんな展開を期待せずにはいられません。
個人的には、第1歌の終盤で起こるある事件をきっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人間の内面の暗部を丁寧に描いた心理サスペンス
二つの視点から描かれる構成が面白いです。アンナの暗い内面世界とルーカスの日常的な視点が対比され、徐々に真実に近づいていく感覚を味わえます。特に「銀の鳥の庭の中」という童話の引用から始まる導入部は、物語全体の雰囲気をとてもよく引き出していると感じました。
特にアンナの心理描写は内省的でありながら詩的な美しさがありとても丁寧に描かれています。これを見るだけでも価値ありです!
現実と幻想の境界線を曖昧にする感じにとても引き込まれます。アンナとカーヤの関係性の謎、そしてルーカスの視点から見る別の角度での物語展開は、とても続きが気になる内容となっております。
これからも引き続き楽しみにしたいと思い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人を拒絶し、人を求める。
まだ完結していないので迷いましたが、現時点での感想を残しておきたいと思います。
まず、本作は概要にある通り読む人を選ぶ作品かもしれません。落ち込みやすい方には私はお勧めしないかもしれませんが、決して無意味な死や絶望をばらまくような物語ではなく、むしろとても丁寧に作られたお話だと感じます。
とくに印象に残っているのが、『人間は豊かな想像力を持っている故、頭の中でなら好き放題できる。この権利を有する点に関しては、人間に生まれて良かったと心底思うくらいだ。』という一文。
個人的に、この言葉が今のところ本作全体の印象ともっとも重なるように感じています。
登場人物たちは、それぞれ異なる個性と背…続きを読む