三人半の侍〜半人前の少年と三人の侍は、守るための戦を始めました〜

野盗に怯える農村。
頼るは、名を捨て誇りを失った三人の浪人。

その後ろを追うのは、剣も握れぬ十四の少年・宗次郎。
斬れぬ剣、未熟な心、それでも彼は憧れだけで前に立った。

冷めきった浪人たちの心に、少年の無垢な想いが火を灯す。
戦場で問われるのは、技ではない。命と心で斬る覚悟だ。

村のために戦う意味。
誰かを守るために剣を抜く重み。
宗次郎は、三人の侍に“戦うとは何か”を学んでいく。

そして、四人は共に立つ――
斬ることも、生きることも、まだ知らぬ“半人前”として。

これは、少年が侍になるまでの、始まりの剣の記録。