カクヨムに発表した短歌の中からの、自選短歌集のようである。口語短歌を自由自在に駆使するその手腕には、驚きを禁じ得ない。こんなに切れ味の鋭い短歌を作れる歌人は、現在の短歌界全体を見渡しても唯一無二。もう褒めるとかいうレベルではなく、後世に残すべき短歌が目白押しなのである。特に凄いと思った短歌2首を紹介しておこう。足音に蓮の香りがついてくるこの世は地獄あなたがいてもこの海を越えろあたしの断末魔ここで生きたとここに生きたと
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