これは凄い。そして巧い。
やや字余りが多いのですが、
それは作者の溢れ出るパッションの証左なのでしょう。
後半には猫の歌が列挙されていて、
猫に対する愛情の深さに並並ならぬものを感じます。
共感と納得と諧謔。
読者は、この三重奏に聴き惚れることでしょう。
そして、何よりも、
現実を見抜く作者の慧眼に瞠目しました。
世界の真実に触れるような秀逸な短歌集。
どの短歌も良いので、選ぶのに迷いますが、
短歌2首を紹介しておきましょう。
身勝手を 多様性だと 言い切った あなたの未来を 密かに憂う
私たちが 言語化できる事象って 1%も ないんだろうね