第2話 桜麦
桜麦
https://kakuyomu.jp/works/16818622174601327117
Excellent!! ★★★
みなさんもぜひ試してほしいのですが、エクセレントと★を1つづつ変換する時間すごい楽しいです。
自作を褒めよう!余韻が消えるくらい自作を語ろう!!ナルシズム的創作姿勢ですよ。
さて、桜麦はなんだかんだたくさんお読み頂いて嬉しいです!ありがとうございます。実は本人の力感弱めだったのですごい嬉しい。手を抜いたというわけではなく、かなり自然体でした。
レヴィナスの応答に近い感じを書きたかったんです。
レヴィナスは哲学者でユダヤ人です。彼は強制収容所にいました。そこで様々な体験をしました。さまざまです。
彼はこう言いました。顔と応答であると。
きっとそこに倫理なんてなかったんです。理性や理屈なんてなかったんです。同胞が次々消えていきます。手を汚す人の顔は人間の顔をしていたんです。
戦後に手を汚した人を裁く、そのためにまた手を汚す人も人間の顔をしていたんです。裁かれた人も変わらず人間の顔です。彼は収容される身でありながら「そのどれもが顔を持つ人間であり、彼らの存在に応えてしまう」と感じました。
つまり消えていった同胞にも、自分たちを虐殺する人にも、それを裁く人にも、彼は心を感じたんです。
【私達は顔に出会うとき、私達はその人を殺してはならないという無条件の命令を感じる。】
【顔に出会った私は、その命令に応答しなければならない責任を負う。】
私は悲しかったです。ここまでしないとたったこれだけのことを人は学べなかった。この体験をした人の言葉でしか人は進歩しないらしいです。
戦争の中で実感を得てはじめて進歩する。そんなの嫌です。レヴィナスみたいな悲しい学びなんて本当は知りたくもないですね。でも受け取ってしまいました。
私は日常から学びたいと思うんです。悲しいことも嫌なことも経ずに前に進みましょうよ。楽しいことから学びましょう。
ただの日常を真剣に見つめましょう。いざこざくらいで収まる小さな変化で互いを見定めて学びとるべきです。拡大解釈をするんです。さあ文学です。そのために私は物語を書きます。
私達にもう悲劇なんていらない。
さて余計な前置きが長くなりましたね。
書き始め、自然体でぼんやりとではありますが親子の話でないものにしてやろうと思いました。親子が互いに1人の個人として応答し合う話しにしたかったんです。
親子の話はお母さんがこの子を育てて就職したところで完結です。母は育てた、子は育った。親子にはそれ以上の責任がありますか?
一方でお母さんの桜泥棒は子供のためだったのでしょうか?母は言います。「お母さんにとっては麦かもね」主食だそうです。
子は母だから手伝いたかったのでしょうか?生け花のうまい友達が同じことをしていたらこの子は進んで手伝ったのでは?そうしてお母さんに怒られていそう。
この2人の関係になるべく親子の因果が関わらないようにしました。主人公がこの話で私達と呼称するのは車の中だけにしました。あの時は親子ではなくなり、ただ応答しあった人同士になりました。人として関わったんです。
親だから大切にするわけでも、子だから大切にするわけでもない。共犯者だから、かばってくれたから大切にします。応答したから応答するんです。ただそれだけ。だからこの物語は奇妙な良さを発揮してると思います。
また役割を超えたからこの2人はこれからもずっと、例えば警察にしょっぴかれても仲良しなのだろうなと思えるのかなと思ってます。
母と子、先生と生徒、上司と部下、看守と収容者。あらゆる関係が顔と応答を曇らせてしまうことがあります。もちろん役割は守るべきです。こうでないといけない。社会は私達に役割を通して教えてくれます。それも大切です。
でも本当は関係や社会通念を通してではなく人同士だから大切にできるのだと私は信じています。
親の責任を果たすためにというけど人に対してすべきことですか。教師も生徒も共に人です。いまだに会社で利益をあげるためにそんな要求をするのですね。給料が変わらないなら我関せずでいるのですね。
【なぜ顔に応答しないのでしょうか?】
今回は私の筆がまったく足りなかったようです。ほとんどの読者の印象を親子の話で止めてしまいました。顔と応答までほんの一握りしか導けなかった。まだまだですよね。もっともっとです。やってやりましょう。
私は甘い平和の中でも人は学べるのだと証明します。すべての人のために、たった1人に悲しい学びを語る責任を負わせないために。
私の努力と才能によってやります。私は私や、小説や、読者や、不理解な他人や、敵や、あなたを信じます。私は応答し続けようと思います。
自作を褒める評論 ~恐ろしく鋭い言語表現、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね~ ぽんぽん丸 @mukuponpon
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