御神楽の士族、皇国の貴族

　神の血を受け継ぐ人間によって神霊力を持つ士族が国を支配する御神楽。神霊力を犯罪に使用する人間を取り締まる軍警察の近衛に属する有馬由貴は、士族の中でも神の直系の血筋である大士族だった。
　近衛の中で隊長として出動したとある日、現場にて何者かの襲撃を受け、懇意にしていた副隊長を喪ってしまう。
　時を同じくして、同盟国の皇国から一人の貴族騎士がやってくる。
　彼女曰く、家から盗まれた神の力を受け継ぐ神具を取り戻すために、この国に逃亡した犯人を捕らえたいと言う。
　士族と貴族、二人の捜査がやがてその土地全体を揺るがしていくこととなる。