概要
だが、差し当たって日々を生きる。
恋人が留学に行くちょっと前の話です。
私を見付けて頂き、読んで頂き、ありがとうございます。
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- ★★★ Excellent!!!〝選べる〟を強さに変換する過程が、ここに詰められている
人は弱い。
それはもう抗うことのできない、人間という生き物の根源的な性質で、大なり小なり誰でも、そういう脆さを裡に抱えている。
時に現実は、その脆さを予想外の方向性とタイミングで足蹴にする。
例えばこの物語の中で主人公、咲良が突き付けらたものが、まさにその現実の蹴り足だった。
咲良には、ただ愚直に自身の想いだけに追い縋ることを許される若さはない。
だから葛藤する。二つの選択肢の中で振り子のように揺れる自身の心情を、様々なアプローチで言語化して、解析して、答えを模索して、至ったのが〝選べる〟という精神性の在り方だった。
弱さとの折り合いのつけ方。
その一つの方法を示してくれる、人の心の護…続きを読む