散り椿と、切れたら一番痛いトコ

メインとなる2人の少女の心情を丁寧にリアルに描いた青春物語です。
大人になった今だから「ああ、若い頃はこういう悩みや苦しみを抱えていたかも？」と思いました。いや、誰もが思うのではないでしょうか？
また、若い世代の読者には現在進行形で思うところがあるのでは？
どの世代が読んでも何かを感じる事ができる良作だと思います。

めちゃくちゃ考えてあるストーリー。

派手さはないが、読ませる書き味。

作者さんのファンになりました。

とにかく読みやすく一気にすべて読めました。
分かりやすい文章で、あまりにも等身大の学校、キャラクターを描いています。

正直、全員では無いですが、学校の先生の社会からズレたような理不尽で納得のいかない行動と言動、その中で生きていかなくてはいけない。

また、主人公もかなり未熟で、弱さを認める強さがない等、本当にリアルに描いています。

そして、その理不尽な社会の中で、成長していく姿に共感できます。

正直、過去の自分の嫌な所を思い出して、襟を正しました。

リアルな学生時代を思い出したい方におススメです！
最後はホッとしますよ。

どう表現していいか悩みます。
読めば読むほど、作り物の作品とは違うと感じました。
全てがとてもとてもリアルに表現されていて、若さゆえの未熟さや抑えきれない剥き出しの感情、純粋な気持ち、通り過ぎていった青春時代を思い出す作品でした。
多分、最後まで読まなければこの作品の本当の良さは伝わらないかなって勝手に思ってしまいました。（勝手にすみませんっ）
じんわりと心に沁みる作品をありがとうございました！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（108文字）