お茶会

初乃 至閉

お茶会

ケーキを切り分ける。

ゴキブリが一匹遣っていてうんざりしながらそのケーキの中から私は卵を取り出す。

さあ、今から茶会だ。お友達をたくさん連れてこよう。

フランスから来た球体関節人形、私のお気に入りのお人形をたくさん連れて、私の血を薄めたお茶でお茶会をする。

私はぬいぐるみの一つの中に先ほどケーキの中から取り出した卵を彼女の腑を、いや、わたの代わりに詰めてあげた。

まあ、立派な妊婦さん。そう思いながら彼女の体を再び縫い棚の中へ戻した。

その様子を庭の華や草木が仰々しくこちらを見ていた。私は彼らに水をあげた。そしていつものようにヴァイオリンを庭で弾く。華や草木はそうすると落ち着いた様子になっていく。

今日も私の庭では夕方双子の子山羊たちがトランプや飯事をして遊んでいる。

夜になるとまた庭の鶏が鳴き私は胎内で想像する。

茶会のこと、仔羊たちの臨床のこと、瞑目。

私の案ずる事への相対的な回答。自分のことも生まれる前なのに考えなくちゃならないなんてばか莫迦かり。

赤い糸を親友の君に。三人でハグをしよう。私の庭で茶会だ!

さあ、、今から茶会だ。お客さんを沢山連れてこよう。

喪服を着た君と君と私の血を薄めたお茶でお茶会をする。

やっとケーキを驚掴みにして僕らはお茶会を。

たった十分間には思えないオペラなんか優雅に流して、僕の庭で茶会を。おっとまだ茶会はできないその前に人形の中に托卵した卵から命が芽吹いていた。またぬいぐるみの手術をしてあげないとね。

僕はそう言いながら君たちと庭の檸檬に、華に草木に水をあげ、いつものようにヴァイオリンを弾いてみせる。

ああ、ヴァイオリンなら君の方が上手だったね。僕は水やりの続きをするから君が弾いててくれやしないかい?

僕は君へヴァイオリンを手渡し、棚の彼女の腑を割き腐乱した卵をとり出してから大きな蓮の葉でその卵を包み、蛙のいる私の庭へぽちゃん。と落とした。

その様子を庭の華や草木は仰々しくこちらを観てくるが私は「先程水を与えてあげたばかりでしょう。」と茶会に戻る。

君の弾くヴァイオリンにはいつも感動させられる。でもいつも蛙の餌やりを忘れてしまうから喪服の君、芋虫を渡すから私の代わりに少しだけ世話をしてくれないか。

そうしてひと段落したら時期、夕方になるだろう。夕方に来るあの双子と、私と、君たち二人の五人で茶会をしよう。

お砂糖と、そしてまたケーキと、蜂蜜なんかも持ってこようかい?

いつもの私のお茶で、茶会をするとしよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

お茶会 初乃 至閉 @hatsunoshihei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る