第七話『真意』
多摩川の河川敷。
正月を経て、さらに一年のち。土星人の宇宙船は完成した。コンクリの壁は、役目を終えて、崩壊している。少し成長した子供たちに見守られながら、"びびあん"のオーブ風の巨大宇宙船へと、美男美女の土星人たちが、次々と乗り込んでいく。
「地球の子供たち。私たちに協力してくれて、ありがとう」
「いいのよ。困ってる人は、助けなくちゃ。あ、そうだ。次のお正月のお年玉は……絶対に預かり拒否して、野生回帰のための軍資金にしなきゃ。ね、みんな!」
子供たちは、静かに、だが深く
麗しい女が最後に一人、宇宙船に乗り込み、扉が閉じる。
宇宙船は、ふわふわと、離陸。
空高く上昇し、すぐに見えなくなった。
が、数秒後……
地上には、大量の紙のようなものが、降ってきた!
カラフルな紙。それは、戦隊モノのキャラクター、なんたらモンスター、なんちゃらマウスの絵柄の、ポチ袋。
「なぁに? これ」
女子高生が、地に落ちた一つを、拾い、開ける。
小さな便箋が入っている。
開き、読む。
・〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・
ようやく、この腐り切った地球から出られることを嬉しく思う。
過労。
税金。
規範。
世間体。
文明社会と称した、
我々世界屈指の科学リテラシー強者集団は、宇宙人ホームレスを装って、恒星間航行可能な宇宙船を開発、地球からの脱出すなわち各種のしがらみからの解放を目指した。お年玉を
さようなら、地球。
さようなら、人類。
・〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・
「キィーっ!! あいつらよくも
女子高生は、
🦍🦆🐘🐒🐟🐸🐝🐊
おまけ:『おわりに』
野生回帰のために……
過労を強いられるのは、税金が高いから、というところが大きいですよね。
なので不要な税金は消さねばなりません(究極的には税金は不要です)。
徴税という仕組みは、信用創造された架空の"金"を消去するための手段に過ぎません(行き過ぎた経済過熱を抑えるという言い訳がなされることも多いですが、今日本経済は加熱していません。冷え冷えです)。
税金は、地方自治体の財源にはなっても、政府の財源にはなりません。なっているように見えても、それは詭弁です。
政府の財源は、政府の国債発行から、日銀による造幣で捻出されます。よって通貨発行権を握っている政府を、それがない地方自治体や企業に準えることは、全ての論理が破綻しています。
そして国債発行は財政法第四条というトンデモ悪法によって不当に制限されているので、これをまず改正せねばなりません。
また日銀は日本政府と一心同体、筆頭株主は日本政府なのにもかかわらず、「借金は返さないといけない」という意味不明な論調によって、無駄にお金を消しています(外部のなんらかの圧力が働いている可能性はもちろんあります)。
日本を衰退に至らしめる諸悪を改善し、国債発行・信用創造を促進し、日銀当座預金や民間企業を介した市場への資金流入を加速し、経済を活性化させねばなりません。
二〇二五年一月現在で緊縮財政や、国債発行による財政破綻論を謳う輩は、よほどの経済音痴か、なんらかの私欲のために日本を破壊する奇人ですので、決して信じてはいけません。
🧧ホームレス宇宙人~預かられしお年玉の行方~🧧 加賀倉 創作 @sousakukagakura
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