雪でも覆い隠せない闇

 主人公が話すのは、雪の日の怪異譚。真っ白な肌の、怖ろしく美しい女の話――それは、平和とは程遠い戦時中のお話です。

 この話は「事実の伝聞」として書かれています。
 伝聞というクッションがある事で、我々はこの恐ろしい話を少し安心して楽しむことが出来るのです――途中までは。
 読み終えた時に震えることになる、この話を。

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