記憶に残ることば、など。

イオリ

第1話 『灰から生まれたお前は』

 スタッズ・ターケルさんの『死について!』という本の中にあった一節です。


 15年以上前、まだ私が小学校低学年だった時に親が図書館から借りてきた本の束のひとつにありました。なぜかタイトルが気になって読み込みました。

 これを書くにあたって調べ直したのですが、この本は外国人作家が63人のいろんな方々の死生観をインタビューしてまとめた内容となっています。



 ずっと前の話なのでほとんど忘れているのですが、唯一覚えていて離れない言葉がありまして。


 『灰から生まれたお前は灰となってまた土に還る。私はそれで満足よ』


 インタビューを受けたその人は、色んな前世の記憶を持っていた方だったと思います。ある時は黒人女性、というのだけ覚えているのですが。何回も生まれ変わりを経験しているので、死ぬのは怖くないみたいな話だったと思います(全然違ってたらすみません)。


 で、その方が最後に締めくくった言葉が上のセリフになります。その方の章の見出しにも同じ言葉が掲載されていたので、作者さん的にもかなり印象深かったのかなと思います。


 当時にその言葉が綺麗だと親に話したら、親も「おしゃれな言い回し」だと感慨深かったようです。


 なんでこの言葉に至ったのか、まったく覚えていません。ただすごく心にすっと沁み入りました。また読みたいけど、……かなり分厚かったんだよな(遠い目)

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