子どもの頃に出会ったあの話を、大人のいま読んでみる

こちらは光村図書の国語の教科書に載っていたお話を大人になったいま読んでみたら――、という感想です。

こういうお話に限らず何事もそうだと思うのですが、子どもの頃はわからなかったことも、大人になってから読んでみたら内容がスッと頭に入ってきたり、その逆で、あの時はすごくいいお話だと思ったのに、大人になってからは「ちょっとそれどうなの」と眉をしかめてしまったり、ってこと、よくあるのではないのでしょうか。

私なんかはドラえもんがそうです。昔は夢があって面白くて、のび太君って馬鹿だなぁって思いつつもドラえもんが助けてくれるから安心!みたいに思っていたのに、大人になってからは、すぐに調子に乗るのび太君やドラえもんの詰めの甘さにイライラしてしまったりして。ジャイアンの暴力は問題にならないのか、あそこまで経済格差のあるスネ夫がなぜ私立に通っていないんだ、とか。

そんなことはさておきまして。

国語が大好きだった私は、教科書が配られると、まず最初に全部読んでしまう子どもでした。予習とかそういうことではありません。単に、読みたかっただけ。活字に飢えてたんでしょうね。

あの当時はただひたすら、面白かった、悲しかった、それくらいの感想だったのが、大人になってから読んでみると、また変わって来る。
残念なことに私が小学生の頃に使っていた教科書とは違う出版社の物だったので、知らないお話もあったのですが、一部被っているお話もあり、そうそうそう!と懐かしい気持ちになりました。そうそう、大造じいさんとガン、あれは種族を超えた好敵手とのバトルの話だったんだよな、って。互いを認めているからこそ正々堂々と戦いたい、っていう、熱い話だったんだよな、って思い出したりして。

昔読んだ話でも、大人になってから読むとまた違う発見がある、そんなことを気付かせてくれるお話です。

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