金色の指環

 初めて会った時から、君のことだけ眺めてる。

 一目惚れしてから、どれだけ経っただろうか。

 そんなことすらわからなくなるくらいの時間を過ごしたけれど、今でも君から目が離せない。

 夜空に輝く君は、何よりも綺麗だ。

 どうしたら、そんなに美しく輝けるのだろう。

 今度会ったら秘訣を聞いてみようかな。君は、素直に答えてくれないかもしれないけど。

 でも、そんな君が大好きだ。だけど、伝わっていないみたい。

 だから、サプライズを用意したんだ。

 君が逢いにくる気がしたから。

 ほら。気付いたら、目の前に君の姿があった。

 拗ねたような顔がいじらしくてたまらない。

 いつもより距離が近くて心臓がうるさい。

 緊張してること、バレていないといいな。

 震えた手で、君の左手を取る。

 その綺麗な白い指に金色の指環をはめる。

 これで、君は僕のもの。

 そうしたら、君が顔を近付けてくる。

 急だったから、反応できなかった。

 唇に柔らかい何かが触れる。

 次に見た君の顔は、少しだけ恥じらいが混じったこれ以上ない笑顔。

 これで、僕は君のもの。

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天文学的恋愛事情 きり @hikicheese

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