「また泣いた」 別れ道 二つ目

 郵日ゆうひ、違いますね、

 解土地 郵日ときとち ゆうひさん、

 いままで、ありがとうございましたと、

 狂ったように笑う彼の下に広がっている、

 この世界の一つの国、地獄の炎の熱い空気で、

 俺の身体、胸の中心を貫いている剣が、

 熱くなる、じゅうじゅうと、

 音を出しながら、痛みが増した。

 俺を見た後、始芽 はじめ そらに、

 彼は狂ったように笑った。


「すべて、君から奪うため、

  始芽はじめの意味はなんだか、

  さあ、私の父上からの伝言だ。」


君たちも、

名旅なたびたちにも予定があったんだよー


そう、未来の予定があるのだ。


遺伝子、そう、世界にある栄養、

そう、見るかね。


淡い白が広がり、名旅なたびの父、

行 三果ゆく さんかの記憶が、

すべてを語る。


宙が足りないと思ったのを、

見れば、名旅が狂ったように、

笑う。


あ、また、1人で行こうとしたな。


 「言ったろ、

  お前をひとりにしないって」


そう、笑えば、彼は、また泣いた。

それに笑い、剣を自分から抜いて、

力の限り、走る。


魔法の絵が周りを包んでゆく、

始芽さんが、俺を呼ぶ。

俺は、名旅の身体を抱きしめる。


「なぜなんですか、と、

 聞いてくれて、ありがとう

 始芽さん」

俺がそう言って、名旅を抱きしめながら、

始芽さんを見ながら、そう言えば。


名旅が、俺から離れようとしたので、

キツく抱きしめて、嫌だ、と言えば、

名旅は、余計に暴れたが、

魔法の絵が周りを包んでゆく、

名旅は力を抜いた。

そして、小さな声で、ありがとうと、

言った。


その後に、

始芽さんを彼は見ながら、

「やめてください、と、言ってくれて、

 ありがとう」


魔法の絵が、俺と名旅に、

攻撃して、始芽さんが、

教えて下さいっ!と叫んだ。


俺たちは、それに、

ありがとう、と、笑った。



古い本のページに、

黒いインクが走って、

遊びはまだか、と描かれた。








 ー

  

 

 



 

 


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