Schwarzer Yagnd（シュヴァルツェア・ヤグンド）──青防の守り人　War──

　──創歴四百年になっても戦火は拡大しつつある。

　ヨーロッパでは、貴族直属の暗殺部隊（アサシン）を用いての殺人の横行が問題であり、統合ドイツ共和国もまた被害者であった。
　唯一件のアサシンという事実上の戦力を保有しないこの国は、フランス第八帝政軍とアサシンによって大勢の閣僚と大切な人を失う。

「奪われた者に、手向けの花を」

そんな宗教じみた言葉が蔓延する中、ドイツ統合国防軍の大尉エルザ・ローテムントは、ある日司令から新型の試作機の運用実験部隊、通称『ヤグンド部隊』の指揮をとってほしいという知らせを受ける。

──これは混沌としたヨーロッパ地域とで活躍した部隊を描いた、弔いから始まる物語。



（『青防の守り人』本編より少し前かほぼ同じ年代に起きていた物語です。それを加味しつつ話を読…続きを読む