巨大な愛(※物理含む)に包まれる、得難い読書体験

始まりはとても優しげな、ホームドラマのような雰囲気です。
心を持った2LDKの部屋と、見守られる家族。
あたたかな空気感の中、それでも生まれてしまう一抹の寂しさ。
そんな繊細な心の機微を描いたドラマが始まるのかな?と読者は予感を膨らませるのですが…

それが三節目になると途端に様子がおかしくなります。

え、あれ?とやや理解が追いつかないままに話は進み、
あれよあれよというまに急展開、急展開、急展開となり、
気がつけば私は巨大な愛(※物理含む)に包まれて、
目に涙をにじませていました。

とんでもない作品です。
なかなかない読書体験ができること、間違いありません。

ぜひ、多くの方に読んでいただきたいです。

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