無表情ボクっ娘が高みを目指す、胸熱ナギナタストーリー

 まず何と言っても主人公が可愛らしくて引き込まれました。

 主人公の祐希は小学六年生。無表情であまり感情を表に出さず、一人称は「ボク」と。
 そんな祐希が恵子や愛理らの仲間により、「薙刀」という部活のことを知る。
 中学に入って部活に加入し、そこからどんどん負けず嫌いな性質を刺激され、もっと強くなりたいと地道な努力を始めていくようになる。

 このような「ちょっとコミュ障気味な女の子が一つのことに頑張って行く姿」というのが、とにかく刺さります。
 基本引っ込み思案な感じの子が、ぐいぐいと上を目指そうと頑張ろうとする。その姿をとにかく応援したくなるものです。

 薙刀での攻防シーンも「こういう風に戦っていくものなのか」と、新しい世界のことを知って行く面白さがありますし、試合を経た後のなつやすみの合宿シーンも、青春ならではな爽やかさがあって読み応えがあります。

 なんといってもキャラがいいので、その姿を見ているだけでも楽しい。ほのぼのしている感じと、それでいて熱い感じもあるという、素敵な青春部活ストーリーです。

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