亡羊とした日常を前に足のおき場を迷い、
熱中できる事柄を見いだしながら、人間関係で迷い、つまづき、
流動的な世にさらされ、ほんろうされながらもかけぬけてきた青春の妙――(👈 とちゅうから、個人的な感傷になりました💧 以下、カッコ内は私的なつぶやきになります)
飛びこめば、そこに何かしら見いだせるもの――手探りでも、進むことをあきらめなければ、そこに躍動が……ある(かも知れない/うまく運を手繰り寄せたいものです)
そんな、登場人物の成長が描かれた未来を感じさせる作品。
方言がもたらす気がねのなさに暖かさといいますか、なんとも言えないぬくもりを感じました。ナイスです👍
(すみません、意味不になってしまいました💦 ともあれ正直な印象です)
部活動が義務な中学校への進学を控えた藤野祐希(ふじのゆうき)。ぽやっとしていて運動にも自信がない彼女だったが、幼なじみの勧誘をきっかけになぎなた競技を試してみることに。必要に迫られただけの選択だった、そのはずが……彼女は薙刀道へ強く惹かれ、選手となることを決める。
見どころはなんといっても祐希さん。そう、主人公なのですよ。
まず、この作品は九州弁使いのおっとりボクっ娘たる彼女の一人称で進みます。初めてなぎなた競技を目にしたときめき、防具をつけての練習で味わった痛み、うまくできなかったもやもや感、その瞬間でなければ感じられない心情が、彼女の人柄を映したやわらかくて素直な言葉で綴られていく様も味わい深い、のですが!
これまで知らなかった競技と自分の熱い気持ちを知って、強くなりたいと踏み出す祐希さん――おっとりから凜然へと進化するその様、本当に瑞々しくてかっこいいのです。
なぎなた競技の魅力も満載な少女成長劇、本当におもしろいですよ!
(新作紹介「カクヨム金のたまご」/文=高橋剛)
薙刀という武道を題材にしている事に興味を持ち、読み始めました。
負けず嫌いの主人公・祐希に胸が躍ります。最初は何気ないきっかけで始めた薙刀だったのに、彼女の中でどんどん大きな存在になっていく。その過程が丁寧に描かれていて、一緒に成長しているような気分になれました。
特に試合のシーンは手に汗握る展開ばかりで面白いです。勝ちたい、強くなりたいという気持ちがストレートに伝わってきて、思わず応援したくなります。祐希の仲間たちも個性豊かで、最高のライバル、愛ちゃんも可愛いです。
青春の葛藤や成長が詰まった物語。まだ物語の途中ですが、薙刀という武道がさらに魅力的に思えました。
確かなキャラ立て。主人公が無表情でぼーっとしていのがいい。この先、どう変わっていくのか期待感がある。ボク呼び女子もそうだし、“上段”なんてタイトルもそう。もちろん、主人公だけでなくライバルもしっかりキャラ立てされていて、主人公と対照的で得意な技もある。
ストーリーも決して外さない。この先何が待っているか、どういう場所に導いてくれるのか、のっけからちゃんと読者に提示してくれていて、読み進めても裏切られないどころかより一層期待感を抱かされてしまう。
主人公の感情を丁寧に紡いでいく。競い合う中での友情、そして主人公の成長。胸が熱くならないはずがない。感動はキャラによって起こされる。この作品にはそれがある。
まず何と言っても主人公が可愛らしくて引き込まれました。
主人公の祐希は小学六年生。無表情であまり感情を表に出さず、一人称は「ボク」と。
そんな祐希が恵子や愛理らの仲間により、「薙刀」という部活のことを知る。
中学に入って部活に加入し、そこからどんどん負けず嫌いな性質を刺激され、もっと強くなりたいと地道な努力を始めていくようになる。
このような「ちょっとコミュ障気味な女の子が一つのことに頑張って行く姿」というのが、とにかく刺さります。
基本引っ込み思案な感じの子が、ぐいぐいと上を目指そうと頑張ろうとする。その姿をとにかく応援したくなるものです。
薙刀での攻防シーンも「こういう風に戦っていくものなのか」と、新しい世界のことを知って行く面白さがありますし、試合を経た後のなつやすみの合宿シーンも、青春ならではな爽やかさがあって読み応えがあります。
なんといってもキャラがいいので、その姿を見ているだけでも楽しい。ほのぼのしている感じと、それでいて熱い感じもあるという、素敵な青春部活ストーリーです。