作者様の体験が他人事と言い切れる大人は、きっとほとんどいないはず

大田康湖さんのレビューから拝読しました。

レビューにて内容の概略は知っていたのですが、それゆえ序盤で「病気というものは早期発見、早期治療が鉄則」との文章を見た際は、それがわかっている方でさえこうなってしまうのだな……と愕然としました。

作者様が悔いる若い頃の不摂生、他人事と言い切れる大人はほとんどいないのではないでしょうか。
私自身、長年お酒が好きで（今でも好きですが）挙句に肝臓に脂肪を溜めすぎまして、医者に「このままだと肝硬変や肝臓ガンになる」と宣告されて、現在ダイエットに励んでおります……同様に、同世代の人間は多かれ少なかれ不摂生の累積を抱えているように思います。
ですがその結果は重いものになると、本作は警告してくださっています。

発症からの心の動きや、症状の具体的な様相など、非常にわかりやすく明瞭な文章で綴られており、それゆえに心に迫るところも身につまされるところもありました。

作者様のお身体に、これ以上の何かがないことを願っております。
ありがとうございました。