大正時代に生きる強くも弱い乙女の心情を余すことなく描いた力作!


日本でバウムクーヘンが初めて販売されたのが1919年の大正時代。

木の年輪のような断面が繁栄や長寿を連想させることから縁起がよいとされ、現代でも結婚式の引き出物として大変人気のあるお菓子です。

私も大好きなお菓子なんですよ。

さて、この物語の背景である大正時代において結婚というものは、まだまだ親の都合に左右されることが多かったようですね。

主人公の女学生も親の勧める男性と密かに気になる男性、どちらを選ぶのか興味深く読み進めていきました。

揺れ動く乙女心が細部に渡り見事表現されており、男読者である私も主人公の立場を鑑みて、内なる乙女心を揺さ振られ困惑致しました。

当時の結婚はどうすることが幸せだったのだろうかと、深く考えさせられ心に染み渡る素晴らしい作品でした。

素敵な物語をありがとうございます。

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