思わぬスケール感と、にんまり笑える楽しい作品

 読みながら、「アハハ」と笑える作品でした。

 突如、あちこちから謎の「加齢臭」が漂うようになった世界。その臭いの正体とは何か。そもそも「加齢臭」とはどういう理屈で出てくるものなのか、化学成分の名前を出しつつ読みこまれて行きます。

 その先で出てくる真相が、また楽しい感じでした。

 雰囲気的には星新一の「午後の恐竜」(ファン投票でベスト3に入る名編)に近いものを感じました。
 思わぬスケールの大きさ。そして、その後で待っているオチ。

 「へえ~」と感嘆させられる設定と、その後の笑いが込み上げるオチ。とっても楽しい作品です。