等身大で、不器用で、学者気質で
- ★★★ Excellent!!!
思春期特有の大胆さと言いますか、恐れ知らずで実験的なところがあるかと思えば、臆病で保守的なところも感じられ、それでいて最終的には踏み込んでしまう。
こういう複雑で面倒くさい、青春ゆえの青臭さが良く描けています。
それにしても、随分と恋に対して実験的な観測視点で臨んでいるので、なかなか科学的手法を好むのだな…と主人公に対し妙な方向で感心したりもしました。
一風変わった恋物語ではありますが、心理描写をそれこそ包み隠さずに行えているため、楽しんで読むことができる作品だと思います。