掌編により切り取られ示された因縁の物語

美術館の諸派展のような一連の掌編によって語られる因縁。
あたかも護られ飾られていた絵画の歴史ごと燃やし尽くすような人の情念。
価値観の反転した熱く冷たく焦げ臭い時代を示す物語。
人の血と情念と混沌を炎を絵具に描かれる世界。
いずれ雫のような光が射すとして、人を癒やすに足りるのだろうか。

大変いいと思いますよ。

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