第28話 天下無双 episode8
武蔵は確かに本物であったよ。
儂にはあんな
世の中には、居そうにもない様な男が居るものじゃ。
此奴の
そうせねば、あの
儂をヒヤリとさせる奴は、
大したものよ。
しかし、生かして置く訳には行かぬ。
奴には死んでもらわねば。
此奴は、今はまだ
そうなれば、いくら儂でもどうにもならん。
今の内に殺して置かんと、次郎衛門に
武蔵は今より腕を上げれば、必ず次郎衛門に
奴の剣は
次郎衛門の剣は汚したくないでのう。
あれは儂の
しかし、あそこで奴を取り逃がしたのは、儂の一生の
奴の取った
剣で
奴はまんまと
奴は何もかもかなぐり
儂を
やはり生かして
奴は
北陸方面へと向かうらしいが、儂が
儂ならどうするか……
儂なら
人が
奴ならきっとそうするじゃろう。
それかもう一つ、今まで
一度しか逢うては居らぬが、
儂に
此奴は
天才の儂が言うのだから、間違いなかろう、ふふふ。
おうおう、江戸の町はよう
一月前まで居ったのだが、少しの間にまた人が
さて、この中から一人の人間を
まぁでも奴は
それまで儂は、待って居れば良いのじゃ。
こんな気持ちに
此奴を
早く逢いたいのう、武蔵よ。
まるで恋する
儂はお主が愛おしく思えて来るのじゃ。
儂以外の誰にも、殺される事は
まあ、お主ほどの
お主を仕留めるのは、今の儂の
それからの儂は少し変わった様じゃ。
大好きな人殺しも、量より質に変わった。
今までは、ただ殺すだけで満足であったのだが、弱い相手を殺しても、つまらん様になってしまったのじゃ。
強い相手と立ち合う、肌がヒリヒリする感覚を求める様になってしまった。
儂は根っからの
しかし、困った事にそうそう強い者は居らぬ。
特に儂と
これも全て、武蔵、お主のせいじゃ。
次郎衛門はどうして居ろうか。
儂はまた、次郎衛門の屋敷を訪ねた。
次郎衛門は儂を観るなりこう言った。
「最近、江戸の町で噂の
儂は、そうじゃと
次郎衛門は何をして居られるのかとなげいて居ったが、別に
男同士、一対一の
どうこう言われる
儂が好きで致した事じゃ。
そんな事より次郎衛門よ、お主宮本武蔵と言う男を知って居るかと尋ねた。
すると次郎衛門は、一瞬兵法者の眼に成り居った。
知って居ると言う事じゃ。
儂は事の
「ほう、宮本武蔵と言う男はそれ程に」
そう言ったきり次郎衛門は、
儂が兵法者を
儂は次郎衛門に、武蔵は儂の
次郎衛門は
儂は次郎衛門を連れて、道場へ行った。
久し振りに、次郎衛門の腕前を見たく成ったのじゃ。
刀は使わぬ。
万が一の事が有っては成らぬからのう。
やはり次郎衛門の剣は
儂の最高傑作である。
こうして木刀で立ち合っても、肌がヒリヒリするわ。
武蔵の時と同じじゃ。
儂はこの感じが味わいたく、次郎衛門を
此奴、いつの間にか少し腕を上げ居った様じゃ。
まだ儂の
儂より
儂は次郎衛門の剣を
儂の様に
あっぱれである。
後は儂が武蔵を始末してやるからのう。
さすれば、小野次郎衛門の剣は
次郎衛門は、己の剣の
流派の中に、儂の名が入って居るのは、こそばゆいのう。
儂は自分の
此奴は、真っ直ぐに、
儂の打ち立てた剣術を愛して居る。
やはり、此奴の剣は汚したくない。
儂は
昼間は、江戸の町を
武蔵の
武蔵の
佐々木小次郎の事は知って居る。
儂がその昔、少しだけおった、
何かハッとするものを持った若者で、儂は
儂は
それを聴いた時、
その後、
いよいよ武蔵とは、
小次郎との戦いの噂を聴き集めて見ると、
小次郎に勝ちはしたが、
しかし勝ちは勝ち、死んでしまっては何も言えないからのう。
武蔵よ、お主の剣も
勝つ為には、
何をそんなに
だが、
儂が特別に殺して
お主の、剣に対しての考え方は良く解る。
儂の考え方に似て居るのじゃ。
勝ちに綺麗も汚いもないからのう。
儂はその考え方は嫌いではない。
だが、その剣は次郎衛門に
まあ、それは儂がさせないから大丈夫じゃ。
武蔵よ、
早く儂の前に出て
しかし武蔵は
奴はもう江戸には居らんのかのう。
するともう一つの考えである、今まで歩んで来た道をもう一度引き返してみるの方かのう。
武蔵は西に縁がある。
江戸を発つ前に、次郎右衛門に
ふふふ、次郎右衛門は泣いて居ったの。
この儂の最高傑作が
さらばじゃ、次郎右衛門よ。
さてと、まず武蔵じゃが、大坂、播磨、小倉と逆を行くとこんな感じかの。
まずは大坂じゃな。
大坂の地はもう
これだけ探しても見つからず、奴は目立つから居ればすぐ分かるようなものを…
どうやら大坂には居らぬ見たいじゃ。
次は
この姫路で武蔵は
まずはその妖怪退治した
おお、この
このようなものが本当に居るとは、
ほう、美しい
いやあ、ついつい
外はこんなに暗くなって居ったのか、店で
どこでも良いから早く
「なんじゃ
「そのようですね
どうやら
ほう、美しい
「わらわはこんなじじい、
「姫さま、では私が
儂を斬るとな、その
おもしろい斬れるものなら斬ってもらおう、最近儂も人を斬って居らぬゆえ
よく見たらその小僧、人間ではないようじゃ。
ほれ、
その小僧は
そして刀を抜いて
儂は思わず小僧、その
しかし小僧は儂の
儂は鬼を斬るのは初めてじゃ。
その
ふふふ、
まずは小僧の
小僧は何が起こったのか分からないと言う顔をして居るが、ほれ、次は首を行くぞ。
「姫さまお
ほれ、次は女、お前をいくぞ。
どうせお前も化け物じゃろう、ほれ。
「ぎゃっ」
ほう、
血も出て居らぬ、やっぱり化け物じゃ。
「じじい
顔は良いが口は悪いようじゃのう。
「ぎゃああ」
今度は
「わらわは小坂部姫じゃ、じじい、よくも……」
首も心の臓も駄目なら、
「またか、それはごめんじゃ」
そう
儂は小僧の方は
儂もまだまだじゃのう。
鬼を斬ったのは初めてじゃ。
しかし小坂部姫とか言うたかのう、奴は
まさかこの
世の中まだまだ広いのう、そして儂はまだまだじゃのう。
見上げると
そして
不落城の如く 道筋 茨 @udon490yen
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