愛と因果とめぐりくる

ホラーとは何か。
怪異か、人か、迫り来るものか。あるいは――ずっとそこにあるものか。

これは、ある女より始まる。
そしてある意味では、この女が決着をつけるものである。
とかく人間というものは複雑怪奇で、そして強いものなのかもしれない。この作品はホラーであり、だからこそこういった人間のおぞましい部分や強い部分をありありと見せられたのかもしれない。
もっともこれは個人の捉え方であるので、あなたが読んだ時にどう感じるかは自由である。

ホラーとは恐怖を体感するものであるかもしれないが、これはそこに文学的な深層を漂わせ、そして深淵へと引きずり込んでくる。
ぜひ、ご一読ください。

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