概要
星空を映し出す装置? 顔上げればいつでも見られるのに、オッカシイの〜
地上は荒廃していた。戦争の痕だろうか、歩兵用と思われる細長い武器が地面に突き刺さり、不発に終わって信管はなく外郭だけが残った爆弾が転がり、戦闘用自立兵器が崩壊したまま放置されている。戦車や戦闘機も壊れて置き去りになっているが、操縦者の姿はない。誰一人生きている者の気配はなく、遙々続く枯れた地のうえを乾いた風だけがさらっていく。
「人間、滅びちゃったね〜」
「そうだねえ」
そこへ、前触れなく二人の青年が現れ、暢気な声で喋った。
いや、人間ではない。彼らはゆるりとした白い衣服を身に纏い、裸足で荒れた地面の上に立っている。そして、立派な六枚の羽をその華奢な背から生やしている。かつて人が文明を持っていた時代には〝天使〟と呼ばれて崇められていた種の、人ならざるものであった。
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「人間、滅びちゃったね〜」
「そうだねえ」
そこへ、前触れなく二人の青年が現れ、暢気な声で喋った。
いや、人間ではない。彼らはゆるりとした白い衣服を身に纏い、裸足で荒れた地面の上に立っている。そして、立派な六枚の羽をその華奢な背から生やしている。かつて人が文明を持っていた時代には〝天使〟と呼ばれて崇められていた種の、人ならざるものであった。
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