こんなホラーならいくらでも。
- ★★★ Excellent!!!
最愛の娘は、あまりにも非情な形で失われた。
彼女が遺してくれた庭の手入れをすることで辛うじて心を保っていた両親。
開花に時間のかかる牡丹はまだ蕾のまま。
咲くのを心待ちにしながら、月日は流れて……
・
あったかい。
心ある人達が心ない目に遭って目を背けたくなる(が、惹きつけられる)のがホラーだろうけれども、
こういう報われ方なら、いくらでも読み進めてしまえる。
本作の「ホラー」部分が棚ぼたではなく、前向きな努力の成果で起こった点も好感が持てる。
良いお話でした。