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退屈と焦燥

退屈と焦燥

真花

おすすめレビュー

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★★★
★25
9人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    447件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    何の役にも立たないかもしれないものを懐で暖め続ける。


     僕はあいつらとは違う。

     まっすぐを向いて日々を生きてる。

     僕は真っ当だ。

     でも違わないのかもしれないし、ひょっとしたらあいつらの方が正しいのかも知れない。

     そんな思いが常に脳裏にかすめて、僕の顔を歪める。

     道を探す大学生の一幕。

    ・

     主人公のようなタイプの人は、なかなか大変だと思う。

     全力で楽しんでる時ですら、真顔の自分がちらほら覗いてくる。
     安易な解決を許さない高尚さと、その解決を一番に求める低俗さの間で揺れ動く。

     作中の出来事もまた、彼にとって将来の拠り所になるか、悩みのタネになるかは分からない。

     終始静かな作品ではあるものの、それ故に最後のシーンは感慨深いものになっている。

     悩み生きる人の実りとでも言おうか。

    • 2024年11月22日 10:59