第6話 アラカルト
ではここからは、『困ったお客様あるある』をご紹介させていただきます。これまでの四名は唯一無二の存在感でしたが、こちらはよくあるパターンのやつ。もしかしたら読者様の中にも「やべっ、心当たりある!」なんてことがあるかもしれません。ないことを祈ります。
【認識出来てないお客様】
何を認識出来てないかって、お金を置くあの青い皿です。あれは、『カルトン』と言います。大きさ、色、どれをとってもそこそこ存在感があるのではと思うのですが、見えていないお客様の多いこと多いこと。お金を台の上に直置きする勢のなんと多いことか。
財布をごそごそしているお客様に「お金はこちらに」とアピールするも、それでもまだ見えていない人もいます。ここまで来るとカルトン側に問題があるような気さえしてきます。光学迷彩とかだったっけ?
【ペロリスト】
ピンと来た方もいるでしょう。指をペロッと舐める人です。ほんとは『指舐めクソカスタマー』とか言いたいですけど堪えました。書いたら意味ねぇだろ。コ□ナ初期の頃とか、マジでやめてくれってことで、
あのね、本当に迷惑です。シンプルに汚い。なお宇部さんは性格の悪い店員ですので、ペロッとされたお札はこれ見よがしに「汚ねぇな」みたいな感じに摘みますし、何ならその部分を軽く拭きます。それで何か言われても(言われたことないけど)、「不衛生なので」と返すつもりです。だって汚ねぇもん。
【せっかちさん】
こちらの声かけを先回りして「袋あります、PayPayで」とか言う人のことではありません。まぁぶっちゃけ、カードや袋の有無についてはこちらも定型文として染み付いてますので、全部言わせてもらえた方が楽なんですけど、先に言ってくれる方というのは「一から十まで言うのは大変だろうから先手を打ってやろう」という親切心からなのでしょうし、それは全然良いです。
ではなく、電子マネーorクレジットのタッチ決済で、こちらがアレコレ入力する前にカードリーダーにタッチする人です。これが実は厄介なのです。
ウチの店のリーダーがポンコツなだけかもしれませんが(新しいやつなのにおかしいな)、入力途中でタッチされるとエラー音が出たりするのです。で、エラーとわかって再トライしてもらうことになるんですけど、その、「もう一度タッチしてください」みたいなのが出る前にもう一回やるものですから、またエラーになる。お願いですから、こっちからのGOサインを待ってもらえませんかね。一生決済出来ないから(言い過ぎ)。
あと、「ここに近づけてください」という場所から少しでも外れていると決済してくれないのですが、ウチの店の場合はその場所が、タッチパネルの上。ですが、タッチパネル部分で読み取る店もあるじゃないですか。なので、タッチパネル部にカードを押し当てて待ってる人が多いのです。
入力もまだ(画面が切り替わるまで時間がかかる)だし、当てる場所も違う。こちらのGOを待ってくれさえすれば、当てる場所も指示しますし、エラー音が鳴り響くこともなく、スルッと決済が出来たはずなのです。せっかちすぎるが故に時間がかかってしまうのです。
お願いですから、店員のGOサインを待ってください。先回りしても読み取ってくれるお店があるのかもですけど、ウチの店ではエラーになるんです。
【消えるお客様】
お店には呼び出しボタンがあります。押すと『◎◎コーナー、お客様お願いします』みたいなのが流れるのです。
押した瞬間に移動するの、ほんとやめて。
わかります。別にそこじゃなくて、別のコーナーの商品についての問い合わせなのに、そこに押しボタンがないから、ここまで移動して店員を呼び出したんですよね? わかります。それくらいのことはわかります。◎◎コーナーに誰もいなかった時点でそれくらい察せます。
ですが、良いですかお客様。
そのボタン、押した人間が誰なのかわかる、なんて機能はないのです。押した瞬間にカラースプレーでも吹き出しました? しないでしょう? ゲームの世界じゃないんですから、頭上にステータス異常の印とか付与されませんから。逆に何でわかると思った? ボタンを押した人のところに来るのではないのです、ボタンのところに来るのです。
これはもう満場一致で店員がイラっとするやつです。下手したら、「その場にいなかったから」という理由でそのままそこを去る店員もいます。だってどこに行ったかわからないんですから。良いですか、一歩たりとも動かないでください。近くだから良いでしょとか、そういう問題じゃないんです。あなた一人しかいないんなら良いんです。問題は、近くに他のお客様がいた場合です。先述した通り、誰が押したかなんてわからないのです。あなたにたどり着く前に、そのボタンに近いところにいる別のお客様から「すみません、良いですか」とか言われたら、「あっ、この人か」ってなるから。それで怒られても困るのよ。いないあなたが悪いのよ。
【レジで何でも聞く人】
これも正直そこそこ迷惑です。
入店と同時に商品の場所を聞くくらいならまだ仕方ないです。心の狭い宇部さんは、何のためのサービスカウンターだよ、と正直それすらも勘弁してくれと思ってますが、入店してすぐ目に入るのがレジなのですから、仕方ないな、と思う気持ちもあります。
ですが、お会計お願いします、とやって来たのに、
「これ、あってますか?」
と、カゴの中の蛍光灯と自宅から持って来た古いやつを確認させるの、本当にやめてほしいです。他のお店はわかりませんが、ウチの店ですと、常に人がいるレジ(メインレジ)はレジ専任のパートさんが担当しています。フォローで入るサブレジは売り場の人達が交代でやっていますが、メインのレジは、レジの教育しか受けていません。
あってますか? と聞かれても「わかりません」と返って来るだけです。そういうのは売り場をうろうろしてる店員をとっ捕まえて聞いてくれ。たまに「だって売り場に誰もいなくて!」って仰るお客様もいるんですけど、そういう時のためにサービスカウンターがあるんです。カウンターに行ってくれ。レジの人に花の育て方とかあれこれ聞く人がいますけど、本当に無駄な時間です。大抵の場合、レジの人はレジのことしかわかりません。後ろが詰まるだけです。マジで勘弁してくれ。
さて、こんな感じで『困ったお客様あるある』をお伝えさせていただきました。いかがでしたでしょうか。ドキッとした方はぜひとも今後は控えていただくようにお願いいたします。そんな人いるんだー、アハハ! って笑ってくださることを祈ります。
エッセイなら任せろ!③~いらっしゃいませお客様!~ 宇部 松清🐎🎴 @NiKaNa_DaDa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます