選ぶということは、それ以外を捨てるということだ

依頼人の「思い」が込められた、大切な品物。そして、地上へ向かう人。それを運び守るのが、彼ら二人の役目。
そのために彼らは、はるか数千メートル先の、地上へと飛び降りる。

かつて、人々の憧れの土地であった天空都市「彩雲」は、突如機械を食い散らす異形「天空鬼」によって地上との交流を絶たれた。
それから十年。数年前に行われた武装降下作戦は失敗に終わったと思われていたが、実は生還者がいた。
そして現在、彼らは運び屋『藍銅鉱(アズライト)』を経営している。

『Make a choice without regret(後悔なき選択を)』

危険でしかない空の下。どう変化しているかわからない地上。そこは、依頼人が望む世界ではないかもしれない。今までの生活の方がよかったと嘆くかもしれない。どちらにも愛着があり、どちらを捨てても後悔するかもしれない。

「『後悔』って、余程どうしようもないことじゃない限り、その先の行動によっては、切り替えたり絶ち切ったりできるものだと思うんだ」

『藍銅鉱(アズライト)』の相方で、後悔してしまう性格の持ち主のタイクウは、あるものを選び、あるものを捨てた。

「どうせ後悔すんなら、やったことで後悔しろ!」

もう一人の『藍銅鉱(アズライト)』であるヒダカは、自分の弱さによって引き起こされたことを今も後悔した。
彼らのもとに届く依頼は、はたして…?

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