白金君は何処へ!?

教室に西日がさす頃。

白金君の席を見たが、彼は居なかった。


(放課後、空けといてって言ってたじゃろに…)

喧嘩は心で毒づく。

(何も、出来んかった…)

あの後、周囲は喧嘩と白金の事など忘れた様に、白金と森宮の話題に花を咲かせていた。

(石ころに戻れたのは、良かったけんど…)

喧嘩の心に、何かざわつくものがあった。


いつの間にか校門を出て帰路に着こうとした瞬間。

黒色のスーツを着た男二人組に、口を塞がれ、両足を持たれ、喧嘩の思考は無理やり現実に戻される。


「んーーー」


声を出せるはずも無く、白いバンに見える車に乗せられる。


(怖い。助けて。これが白金君が言ってた自覚って事やの)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ヤクザな白金君の観察日記 @yyunsuke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ