正しくも真実でもない。それでも美しい物語があります。本作です。終末へ歩く。希望へ。楽園へむかってただ歩く。どうしようもない運命の中にあり死力を尽くす。それでもなお、潰える他ない。その状況下で人間は何を思い何を行うのか。想像でしかできないことです。それでも、こうであってほしい。そう思うことが本作では描かれています。極限状態でなお互いを思いやる卿とヴァーシャの行動が胸に迫ります。脈略なく問われる言葉。〝花だと何が好き?〟その言葉に視界が滲みました。とても静かで美しい物語です。どうぞご覧ください。
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