概要
死んで間もないお客様と向き合う、タクシードライバーのお話。
三途の川に橋がかかった。その上を、タクシーが走るようになった。
人々の感情に寄り添いながら、今日もタクシーは走っていく。
人々の感情に寄り添いながら、今日もタクシーは走っていく。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!人の感情に触れる時、自分は無傷のままでいられるだろうか
地獄の罰。
生前の罪の重さで行き先が変わり、様々な苦しみが用意されているのが地獄。
墜ちるとしてもどれも恐ろしいので、なるべく楽なものをと考えてしまうのも人の性でしょう。
主人公はタクシーの運転手。三途の川に架けられた橋を走り、客を向こう岸へ渡すだけの楽な地獄です。
今日一番のお客は女性。とても美人な女性。彼女の口から語られるのは生前の話で…
運転手と乗客。車に乗ればすぐに物語が展開される明快な状況が短編という文章量にピッタリで、冒頭からすんなりと物語の世界へ入ることが出来ました。
岸から岸は決して長い距離ではないのでしょう。長いともっと掘り下げられるが、沈黙の時間も長くなり、短いと…続きを読む