嶺辺路【参】『双頭の幕府』
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二度目の
また一難。
幕府の二つの意思決定機関の長を兼任する
武士たちの、土地
世代を
一人の
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「
と、
「宗恩殿、それはそれは、
と、宇宙丸は、あくまで個人的な見解は述べようとしない。
「ああ、そうだとも。ここへきて、相続を分割から単独にしてしまえば……さらなる混乱を招きかねん。今日の合同会議では、ぜひ
「おっしゃることは理解できます。ですが、せっかく、
「承知しておる。しておるが、そこをなんとか頼めないだろうか?
「…………」
宇宙丸は、口をつぐむ。
「宇宙丸殿、私は、
「そ、
「宇宙丸殿……やはりそなたは頼もしい! では頼んだぞ? 今日は将軍様もご出席されるから、くれぐれも
「なっ! なんと、将軍様がいらっしゃるのですか!? それは聞いていません!」
「なぁに、
「……まぁ、事実、そうではありますが…………。いいでしょう、
༄༄༄
大部屋の
「本日の議題は……
「はっ!」
立ち上がり、きびきびとした動きで、部屋の中央へ出る。
声と足取りは、その老体に似合わず、
「どうぞ」
「本日、私が、
と、
一拍置いて、
「反対意見のある者はいますか?」
と、
挙手する者、一人あり。
「はいっ」
宇宙丸だ。声からは、学者に特有の、妙な落ち着きが
対し、
むっとするわけでもなく、涼しい顔をしている
「ほぉ、これこはこれは、
と、挟む。
「では、十二人評議会、御内人、
素子親王の声からは、特に感情の機微は
宇宙丸移動は軽快な、だが速すぎない足取りで歩く。
「どうぞ」
将軍様に
「単独相続は、根本的解決にはなりませぬ。そのわけはこうです。
と、スラスラと意見を述べた。
宇宙丸と同じ、十二人評議会に属する
「そ、そうだそうだ!」
「宇宙丸殿の、言う通りだ。うん、そうだよなぁ?」
「うむ。
などと、ここぞとばかりに騒ぐ。
「えーっ……」
と、何か言いたげではあるが、
「ほぉ。そうですか、そうですか。ですが……
やんわりと、
「正直に申し上げますと……今のところは、何とも。ですが、その代替案を探るのも、この合同会議の場にございます」
宇宙丸の、苦しい返事。
会議は、
〈
妖刀タメンシオン~紫黒の時空切断刀~ 加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】 @sousakukagakura
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