物悲しく響き渡る美しいメロディ

あるピアニストの葬式で弔いの曲を弾いたのは、故人の無二の親友だった。

演奏中に感情が高ぶり、演奏を中止しかけたところで、その手によく知るあの魂が乗り移る。

読むピアノ。圧倒的な描写の嵐。

天国へと響く葬送曲と、想いの綴られた四枚の手紙。

寂しげで、けれど青空を翔ける鳥のように美しい作品でした。