概要
モリアオガエルの巣、シカ、キツネ、サワガニ……少年と祖父が出会う生き物
トキトは小学四年生。じいちゃんと山に冒険《ぼうけん》に出かけます。
出会う生き物は、都会には見られないものばかり。そして姿《すがた》を見せたかと思うとすぐに消えてしまうものもいます。
トキトは以前《いぜん》より大きくなった自分が、じいちゃんを助けることができることにも気づきます。
眠《ねむ》ってしまったトキトが、最後に見たのはホタルでした。
じいちゃんは「ホタルは短いあいだしか生きられない、かわいそう、とは思わない」のだそうです。短いあいだでも光るから、ではなさそうで……
出会う生き物は、都会には見られないものばかり。そして姿《すがた》を見せたかと思うとすぐに消えてしまうものもいます。
トキトは以前《いぜん》より大きくなった自分が、じいちゃんを助けることができることにも気づきます。
眠《ねむ》ってしまったトキトが、最後に見たのはホタルでした。
じいちゃんは「ホタルは短いあいだしか生きられない、かわいそう、とは思わない」のだそうです。短いあいだでも光るから、ではなさそうで……
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!トキトとじいちゃんの冒険譚――自然でやわらかな描写が魅力的です。
早朝から家を出発し、山々へと足を踏み入れた主人公の少年・トキトとじいちゃん。
朝露が残る山林の小道、聞こえる鳥のさえずり。
鼻腔をくすぐる木の香りに、草木が静風にゆれる音が心地よい。
じいちゃんの軽妙な語り口に、冒険への期待がふくらむトキト。
トリのように高く鳴くシカ。
神の使いとしての存在感あるキツネ。
今までにない、自然との出会いの数々。
トキトの好奇心を満たしていくホタル――まるで小さな呼吸が伝わってくるようなやわらかな描写がとても印象的です。
日々の喧騒を離れ、自然のセラピーを通じて心を休めたい。
純粋な少年の好奇心に今の自分の心の在り方を重ねてしまう。
時間を忘れ、ゆった…続きを読む