ドメスティック・バイオレンス・ランド！

テンポよく話が進むので読みやすいです！

こういった異世界ファンタジーものはあまり読んでこなかったのですが、
これは面白くて読みにきてしまいます

この作品を読んだあなたはまずこう思うでしょう。
「あれ、どうしてこんなクズが主人公で騎士団長なの？」と。
事実、主人公はクズムーブばかりで団長の癖に副団長に怒られてばかり。団員からの敬意も全く無い。国王に対しても反抗的態度。
でも、読み進めて行くと、「あれ、これ国王と副団長の方がヤバくね？」と思うようになり、でもやっぱり主人公がクズなので、「あれ、国王側をクズと思う俺っておかしくね？」と葛藤することになるのです。
そんなお話なのですが、重くならず、軽妙な語り口で、主人公のクズムーブを楽しめる逸品、ぜひご一読を。

ここはデウスヴェクシルム王国、通称『DV王国』。
国民には平和で理想的な国家と称されているが、その裏側を知る者は少ない。

国王・クズマリスは、気まぐれで部下を追い詰める鬼畜王。
副団長・タダシは、理不尽な鉄拳制裁を繰り出す冷酷ツッコミ。
そして、そんなカオスな組織を率いるのは、酒好き・女好き・ゲロ常習犯のポンコツ団長・カーニス。

そんな無法地帯のような騎士団に、ある日、謎の女性志願者が入団する。しかし、その裏では王国の運命を揺るがす陰謀が動き出していた！？

戦うよりも生き残ることが最優先！ ブラックすぎる騎士団コメディ、ここに開幕！！

セクハラパワハラモラハラに対してきっちりどつき系のツッコミが入るのが心地いいです。
キャラの特徴がそのまま持ちネタになるので、属性過多なカーニスが団長に相応しく（？）一番笑いのスペックが高いように思います。
一番のお気に入りは副団長のタダシです。適宜ツッコミを入れつつ場を回す、コメディでは必須の常識人枠でその場にいるだけで安心感が違います。

これからどのような笑いが展開されていくのか楽しみにしています。